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拝啓、芸能界を志す皆様。
room416へようこそ!
とうとう、この日を迎えました。
ドラマ"インディゴの夜"オールアップ。
本当に色々な事がありました。。。が、全く関係無く、自身このお仕事を頂いた時に一つ胸に誓った事がございます。
それは今日のこのお部屋にこの記事を綴る事。
どうか、これから芸能界を目指す自身より若い世代の方に読んで頂ければと存じます。
芸能界。
本当に不思議な世界でございます。デビューして十数年。お芝居を齧り始めて二十数年になる今以て、自身理解し難い世界でございます。
僕がお稽古を始めた頃。それは親に内緒でワークショップや座組の見学等をしていた時代も、親の許可を貰い児童劇団に入ってお勉強していた時代も変わらぬ事ではございますが、先ずはお行儀。この場合"躾"と言った方がしっくりくるかも知れませんが、兎に角 礼儀作法を厳しくみっちりと仕込まれました。
自分がそれまで生きてきた世界と全く異なる、ある種の理不尽をグっと堪え、只管に耐える生活。当時はそれが不思議で仕様が無かったのですが、今では本当によく諸先輩方が仕込んで下さったと思える歳に成りました。
何故、年下でも入門が自分より早ければ兄さん、姐さんなのか。何故、歳の近い者同士でも異なる部署の場合、現場で親しい口を利いてはイケナイのか。
何故、撮影の挨拶は「おはようございます」・「おつかれさま」なのか。何故、注意をされた時は「ありがとうございます兄さん(姐さん)」なのか。
その他に入り時間、衣装の扱い方、支度部屋での過ごし方、出番の待ち方等々、、、兎に角、芸を仕込んで頂く前の段階が、本当に長く険しい道のりであった様に思います。
そしていざ、芸を学ぶ段階になっても「これはこうしてこうやるの。いい?」と見せて頂けるだけで、「こうでいいですか?」と聞き返そうものならば、「聞くんじゃない!」とよく怒られた時もございました。
「芸は観て盗め」
これがこの世界の暗黙のルールと申しましょうか、、、。
なので、只管お師匠さんの芝居を観る、先輩の芝居を観る、同期の芝居を観る、後輩の芝居を観る。更には映画、舞台、TV、歌舞伎、歌etc...あらゆる芸事を身に染込ませる様にして貪欲に"観る"という事が何よりも重要でございました。
そしてマネる。
これが出来る様になってやっと半人前なのですが、僕もまだまだでございます。
そろそろ本題に入りたいと存じますが、今回、僕はフリーランスという状態でこのお仕事を引き受けさせて頂きました。
勿論、このお仕事を頂いた時点で何方かにマネージメントをお願いする事も出来たのですが、どうしてもこの記事を書きたいが為に、自分で全てをやろう!と覚悟を決めました。
体調・スケジュール管理は勿論、各種連絡や取材対応。変更の確認に受けた取材の記事のチェックetc...兎に角 全てを自分の責任で行う。簡単ではありませんが、決して難しい事でもございません。全て一般社会人が出来る範囲内でございます。
じゃあ、何も書く事では無いじゃないか!と仰るかも知れませんが、そうではなく、では役者は何故、芸能事務所に所属している方が多いのか、、、という事なのですが、それは一言で"仕事量"でございます。
仕事量、すなわち与えられるチャンスの数。
マネージャーさんと呼ばれる方達は、自分の担当する芸人(芸の人と言う意味で使用致します。)の為に、来る日も来る日も頭を下げ、靴底を擦り減らしてお仕事を獲って来て下さいます。
そして芸人さんは様々な現場で自分の芸を披露する。
簡単に言えばそういう事ですが、それが最近どうも"芸能事務所に入る"つまり"入った仕事、受かった仕事をこなせばいい"と考える方が無意識的に増えて来ている気がするのです。
そしてより大きな事務所はより仕事が多い、より有名になり(ブレイクし)易い。
そんな風に漠然と捉えてこの世界に入っていらっしゃる方がいます。
間違えではありません、間違えではございませんが、けれどそこで今一度、この職業を考えて下さい。
我々は芸の磨き、それを披露する事で日々の糧を得ている人間です。古い言い方をするのならば、河原者・河原乞食なのです。民衆の心を打ち、その対価としてのおひねりで生計を立てなければなりません。
今は様々なコンテストやオーディション等、芸能界に"入る機会"というものが以前に比べ格段と増えました。
そしてそこで優勝や各種賞を取得し、いきなり現場へと飛び込んでいらっしゃる方もいます。それは素晴らしいことです。本当に才能溢れる方だと思います。
けれど、だからといってその賞を獲得する為に芸を学ぶというのは、本末転倒でございます。
芸能界、入り口は様々。そして残られる方は皆さん魅力と才能溢れる方達が多いのは確かでございます。ただ一つ、忘れてはイケないのは芸人の心意気。
僕の様に地味にこつこつと歩んで来た者も居ります。この記事を読んで下さる自身よりお若い世代の方で、この道を目指す!という方は中々いらっしゃらないと思います。
けれどどうか、"芸は生涯に渡って磨き続けるものである"という事を忘れないで頂きたいのです。
マネージャーさんが必死になって獲って来て下さるオーディションやお仕事。それは勿論彼らのお仕事ですから当たり前ではあるのですが、けれどそれに胡座をかいて芸を磨く事を怠ってはいけません。
芸を磨き、人を大切に過ごしていれば、必ず観て下さっている方は居らっしゃいます。そしてそこから今回の僕の様に"機会"を得る事も出来るかも知れません。
今、このお部屋に訪れて下さっている皆様の中にも、きっと"インディゴの夜"という番組を観る前は僕の顔や名前など、見た事も聞いた事も無かった方が大勢いらっしゃる事と思います。
勿論、僕の歩んだ道が成功法なわけでもなんでもありません。
ただ、何となく近道の様に感じて目標を定めるのであれば、それはこの世界を目指す方にとって、賢い選択肢ではない様に存じます。
先ず芸ありき。
どうか、事務所を目指される方・劇団を目指される方、関係無く、この事だけは念頭に置いて芸道に精進して頂ければと願って止みません。
するといつの日か、何故 先人達が芸以外の部分をあんなにも口煩く仕込んで下さったのか、、、という事が、ただの伝統ダケではなく、朧げながら理解出来る日が参ります。その時初めて、芸人はやっと半人前になれるのだと存じます。
何故本日、僕がこの記事を綴るに至ったか。もう一つの大きな理由は、これまたこの"インディゴの夜"が齎してくれた新しい機会であり出会い。
またいずれ詳しくお伝えする日も参りますが、フリーランスの役者・玉有洋一郎の内に、どうしても皆様にお伝えしたかったのです。
役者という者の在るべき姿、美しい心構えは、決して政治や権力に向けて発信されるものではなく、芸の向上、昨日の自分に打ち勝つ為に発信されなくてはならないと思うのです。僕の大好きなミュージカル"阿国"に登場する、僕が最も好きな台詞。
「権力に囲われちまって何が芸だ!!!」
然り。それさえ踏まえていれば、どんな事務所に入ろうと、どんな方に囲まれようと、きっと芸が貴方を守って下さる事と存じます。
先ず芸ありき。
どうかこれだけは皆様、お忘れにならないで下さいませ。
僕の様な小さな存在が、偉そうに長々と失礼致しましたm(_ _)m
何か感じて下さる方がいらしたのならば幸いです。いつか、同じステージの上で芸を競い、溶け合いましょう!!!
その日を楽しみにしております!!!
芸人・玉有洋一郎。今日の日を迎えられた事、誠に嬉しく、そして只管感謝でございます!
ビバ!インディゴ!!!
この作品に携わった全てに方達に感謝ッ♪o(>_<)o
それでは、いってらっしゃいませ!
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